大ケガから復活した歴代の主なプロ野球選手
プロ野球界には、再起不能と初期診断が下された中からスポーツ医学の名医・ジョーブ博士の手術を経て見事なカムバックを果たした選手が何人も存在します。まず野手でいうと、デビュー以来順調な成長を続けて巨人軍の将来の4番候補に挙がっていたものの1988年夏に大きな怪我を負ってしまった吉村禎章選手が代表例です。
彼は外野守備中に味方の選手と極めて激しい交錯をして、大半の人々から「吉村の野球人生はもう終わった」といわれた事で知られます。しかし、ジョーブ氏による手術とリハビリを経て驚異的な回復を遂げてわずか1年で1軍の試合に復帰し、代打で登場した際は割れんばかりの声援が彼に送られました。その後、ケガ前の状態を完全に取り戻す事はできなかったものの1998年まで代打の切り札として活躍し続け、その活躍ぶりはファンの心に強く刻まれています。
続いて投手の世界では村田兆司氏がまず有名で、彼は1981年に19勝を挙げて最多勝を獲得したものの翌年にケガをして1982年はまったく活躍が出来ませんでした。そんな中、渡米してジョーブ氏による手術を受けて1985年に本格復帰して17勝を挙げる活躍を見せ、これによりジョーブ氏の名が日本で知れ渡ったところがあります。
もう一人、投手の中でジョーブ氏の力によって見事な復活を果たしたのが桑田真澄投手です。彼は1995年の春に大怪我を負い、アメリカでの大手術とその後のリハビリにより2年間プレーできずにいました。離脱期間が長すぎたため「桑田はもうダメなのではないか」とも噂されましたが1997年に復帰し、10勝を挙げる見事な復活を果たしています。なお、2年ぶりの登板となった試合では投球前にマウンドのプレートに手を当てるという行動をし、この場面はプロ野球史に残る名シーンとして語り継がれています。